都会の喧騒を離れ、緑豊かな郊外に家を構えてから、私の庭には季節ごとに様々なハチが訪れるようになりました。最初は蜂というだけで恐怖を感じていましたが、図鑑を片手に観察を続けるうちに、庭で見かけるハチ全種類にはそれぞれ異なる個性と役割があることに気づかされました。ある春の日、最初に現れたのは大きな黒い影を落として飛ぶクマバチでした。その羽音の大きさに最初は身構えましたが、調べてみるとクマバチは極めて温厚な単独性のハチであり、フジの花などを求めてやってくる平和主義者であることを知りました。彼らがホバリングしながら花を愛でる姿は、今では我が家の春の風物詩です。次に現れたのは、軒下に小さなシャワーヘッドのような巣を作り始めたセグロアシナガバチでした。当初は駆除を考えましたが、彼らが庭のバラにつく青虫をせっせと狩っている様子を見て、共生への道を選びました。巣の近くを静かに通る分には、彼らは私を敵と見なすことはありませんでした。しかし、ハチ全種類がすべて安全というわけではありません。夏の盛り、生垣の奥にいつの間にか作られていたコガタスズメバチの巣には肝を冷やしました。スズメバチは社会性のハチ全種類の中でも特に防衛本能が強く、うっかり近づけば偵察蜂が警告を発してきます。この時ばかりは専門家に依頼しましたが、撤去された巣の内部構造の美しさには、敵ながら天晴れという感情を抱かずにはいられませんでした。秋になると、地面近くを低く飛ぶキンケハラアカツチバチなどのツチバチの仲間も見かけるようになります。彼らは地中のコガネムシの幼虫に卵を産み付けるハンターであり、目に見えない場所で庭のバランスを整えてくれています。一年を通じて庭に現れるハチ全種類を観察して学んだのは、彼らを十把一絡げに「危険な害虫」と決めつけることの愚かさです。社会性を持ち組織で動く種、孤独に子孫を残す種、そして他の虫を利用して生きる種。ハチ全種類の多様性は、私の小さな庭が健全な生態系の一部であることの証でした。今では、ハチの羽音が聞こえると「今日は誰が来たのかな」とワクワクするほどです。適切な知識を持ち、敬意を持って接すれば、ハチ全種類は庭を豊かに彩る大切な隣人になってくれるのです。
庭に現れるハチ全種類と共生を試みた私の記録